2007年10月17日

雄気堂々




すごく面白かったーぴかぴか(新しい)もっと早く読めばよかった。
歴史学科として、ごく普通に幕末は好きだけど、三国志とかほど好きなわけではない。(西洋史学科なんで日本史は専門じゃないし)
でも普通にミーハー的には好き(高校修学旅行で新撰組の半被買ったよ!!)。

男の人には幕末好きな人多いみたいだけどね。


渋沢栄一は前から好きだった。

NZでビジネスしてる人でも、ワーホリに最低賃金で酷使することで利益だしたり、ビジネスの話で約束して手伝ったのに、知り合いだからと契約書なんてしなかったらうやむやにタダ働きにさせられたり、そういうことって悲しいけどけっこうある。
そうすると、だんな様と冗談だけど“うちは渋沢栄一で行こう!”と言い合って頑張る位には好き。(うちらはフェアにやってこう!って意味でね)
うちなんて、ビジネスというほどの規模じゃないけど、まあ志は高く、ね。

そんなわけで、古本で入手してからそのうち読もーと思っていたのをやっと読んだ。

日本資本主義の父といわれてるのは有名だけど、こんなにモロに幕末から活躍しはじめたなんて全然知らなかった。
お玉が池の千葉道場に通ってたり、近藤さんや土方さんとも仕事したことがあったり、将軍になる前の慶喜とこんなに話していたり!

前半は、慶喜とのからみが特にすごく面白かった。
この視点から見ると、慶喜が大政奉還したのって、ほんと普通の流れだったんだって思える。(ごめん、詳しい人には常識なのかな?)
もともと天皇とこんなに近く働いてた人だったんだー。


それにしても、誰もがどうしていいかわからずに、あたって砕けちゃう若者が多かった時代に、この栄一の考えのしなやかさはどうだろう?

元農家・商家出身で、流れで上洛したという点では新撰組と一緒なのに、それゆえに一途と言えば一途だけど、そのコンプレックスから抜け出せなかった新撰組とあまりに違う。
下級でも一応は武士だった坂本竜馬とか、他の基本的には藩という後ろ盾のあった多くの志士と違い、本来は武士ではなかったという劣等感を持つ新撰組。
だから誰よりも武士らしくあろうとして、だからどうしても幕府というその時の権威に認められたいという欲求から自由にはなれなかったことが、彼らの限界だったと思うから。

それに比べて、田舎の農家・商家の出身なのに、それを自分の強みとして生きていく栄一の柔軟なこと…
あまりにとんとん拍子に取り立てられてくサクセスストーリーで、読んでて楽しいけど、こんなにうまくいっちゃうなんてほんと?と思うくらい。

他の小説や文献と比較したわけではないから、いい話ばかり書いているのかどうかわからないけど、それにしても成功していったこれらのことが事実なのだから、よっぽど仕事のできた人だったんだろうなあ…

後半は、まさに日本資本主義の父となっていくところのスタートで、富岡製糸工場や今あるあの企業も、この企業も、東京証券取引所も一橋大学も、みんなこの人との関わりからできていったんだ…とわかって興味深い。
これだけ見ていくと、なんだか伊藤博文とかより、よっぽどお札になる価値がある人だと思うんだけどね。ノーベル平和賞の候補にまでなってるわけだし…


幕末に比べると退屈になりがちな明治時代の話も、それなりにダイナミックに読ませてくれて、ある意味この時代を素通りしてきた私には(だって大隈さんとか大久保さんとか、正直退屈…)とっても勉強になりました。

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posted by ria at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本/映画
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